山口地学会

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山口県東部

宇佐川の河川争奪地形

宇佐川の河川争奪地形

現在の宇佐川上流部は,かつては向峠(むかたお)・田野原の谷中分水界を通り高津川に流れており,河川争奪によって現在のように錦川の支流になったとされている(浜田・三浦,1966など)。写真は,争奪の肱(争奪地点)付近を南側から撮影したものである。

写真奥に見える平坦面が古高津川の氾濫原である河岸段丘で,堆積物の14C年代測定により,約3万年前に形成された段丘であることがわかっている(山内・白石,2010)。したがって,河川争奪も約3万年前に起こったものと考えられる(山内・白石,2010)。撮影ポイントは,岩国市錦町宇佐郷,国道434号線高鉢山第一トンネルの北方約700mの地点である。宇佐川がS字型に屈曲しているところを南西側から撮影したものである。

山内一彦(岩国高校)

岩国市錦町宇佐郷

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