山口地学会

山口地学会

山口地学会とは

会長挨拶

大和田 正明

  • 大和田 正明
  • 山口大学大学院創成科学研究科

今岡会長の後任として、2020(令和2)年12月の総会で会長に任命されました大和田です。伝統ある山口地学会の継続と発展のため、精一杯務めます。

さて、昨年はコロナに始まりコロナに終わりました。そして地学会として実施できなかった企画も多数ありました。このような中、各係の連携を強化するため、運営委員会の改組が総会で承認されました。この新たな組織体制で、より多くの会員が参加できる地学会の活動を目指したいと思います。例えば、地学会のホームページ上に会員専用のコーナーを設けて広く意見を交換しあい、そうした意見の中から会員の希望する企画を具体化していくなどが考えられます。もちろん、対コロナの有効なワクチンや薬が開発され、感染が収まれば、これまでと同じように巡検や鑑定会が開催できます。その場合でも上述したように会員からの意見を積極的に取り上げます。また、そうした様々な情報が会員へスムーズに届くように努力します。コロナ禍においても、総会には例年と同じくらいの会員が集まりました。困難な状況において参加された会員に敬意を評します。また、総会に参加できなかった会員も含めて、運営には地学会会員の意見を反映させながら進めていきます。

自然現象は人知を超えて起こります。この30年間を見ても雲仙・普賢岳の噴火・火砕流(1991)、阪神淡路の内陸型地震(1995)、東北沖の海溝型巨大地震(M9.0)(2011)、御嶽山の噴火(2014)そして熊本の内陸型地震(2016)など、火山や地震に関する自然災害は後を絶ちません。さらに、毎年のように台風や大雨による洪水・斜面災害等が発生し、数え上げればきりがありません。コロナ禍はそれらに追い打ちをかけるように襲ってきました。しかし、まずは現実を受け止めることが大切でしょう。冷静に観察することによって、必ず対策が見出されると信じています。

身近な自然現象に目を向け、注意深く観察し、そこから地球の営みを考える、それが地学の醍醐味です。山口地学会では、こうした地学の楽しさを会員同士で共有し、親睦を深めてきました。今年は丑年です。干支にならうわけではありませんが、力強く土(好奇心)を耕し、反芻によって咀嚼し栄養(知識)を吸収する。歩みは遅くても着実に前進することによって、地学会は進化していくはずです。ですから山口地学会の活動を会員の皆様と共にさらに前へ進めていきたいと思っています。どうかよろしくお願いいたします。

2021(令和3)年1月 

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